13時間分の罪悪(伊26×Saratoga)
みんなで出掛ける、なんてこと、そうはなくて。
そう、あったときは、誰かが格別に、そう、望んだからで。
……たのしかった?
…ええ。
そっか。
告白の後でごめんと、謝られたときの澱を、この日本語を教えてくれた仲間がいるから、わたしはわたしでいられるのだと。
ニムに告げたら、この子はまた、傷ついてしまうのだろうか。
いっぱしに傷ついて、くれるのだろうか。
……いいよ、やめても。
いやよ。
そんなこと、言わせないで。
そんなことで、心の底から安心した顔なんか、見せないで。
にむ、
んむ、…ぁ……?
舌で口の中をべろりと舐め上げれば、ぴくんと震えて。
けれどそれを気張って隠そうとする、愛しい、愛しい恋人。
先日の正規空母の回があの子の失恋を慰めるためのものだったなんて、言ってあげないのは確かに根を張った仲間意識のせいだけれど。
それにかこつけた、この子を傷つけないため、と、私がこの上無く、この子を甘やかしてあげたいからだ。
……ふふっ、
……ん、……ふ、
栗色の髪が喉元を擽る、この感覚がたまらなく好きだ。
愛されてる心地がするから、って言ったらこの子は、ひどく不服そうな顔をしてくれたっけ。
……おみやげ、
……え?
ほしかったなぁ。
この子にしては、とても、珍しく。
甘える、ような声音で。……そんなこと。言われた、ものだから。
……ごめんなさい、
貴女のこと。
すごくすごく好きだから、考えないようにしていたの。
だから、ごめんなさい。
……ふぁ、
…………、
そんな謝罪まで、飲み込んでくれる貴女が好きよ。
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