いつか見た夢






……情けないと、思いませんの?


ああ、これは三日月の影響だ。

派手な水飛沫が断末魔とともに上がって、最後。
やや経ってから訪れた静寂に、落とした声は艦隊の仲間にはっきりと届いた。(ことが、肌でわかった。)


夜戦でもないのに、睦月型にMVPを渡すなんて!


吠えた、のは長月に毒されたのかそれとも菊月か――
結論を出さないまま、きっと振り向いた先にはわれらが護衛艦隊旗艦の能代さん。


……そうね、


顔を伏せることなく、まっすぐ私の方を向いてくれるところはとても好ましい。
吹けば飛ぶような私たちの命を預けられると、この人の命によってなら死んでもいいと思わせてくれる水雷戦隊旗艦のあるべき姿。


でもわたしが今いうべきは、
「おめでとう」と、「ありがとう」だわ


反省と分析は、帰ったらいっぱいやるから。
そう告げて、それから妙高さんにも目線だけで確認を取って。
私と、ほかの駆逐娘たちに等しく獰猛な笑顔を向けた能代さんは、……ああ、やっぱり悔しいくらいに格好良い。
私だって一度くらい、こういう部隊で戦ってみたかった。
その気持ちが功を奏したと、空き時間にこっそり対潜以外の身のこなし方を不知火に叩き込まれていたのが実を結んだと、思わせてくれる視線、激励、それから。


じゃあ、行くわよ!

はい!!


それを次への動力にさせてくれる、迷いない指示と頼もしい背中が、
まぶしすぎたから目の奥が熱いのだ。










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XX15.02.08 
 冬イベE-3の某マスで昼戦エンドなのに如月ちゃんがMVPを持って行きました。……チョコバケツ持って。
 出撃部隊(随伴部隊):能代(95)雪風(98)夕立(94)不知火(87)如月(97)妙高(79)。










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