言い訳のためのキス(赤城×翔鶴)






ゆびを舐める仕草がすき。
わたしのそれを舐める舌には、まるで捧げ物のようにもたれる両手には、だいたいは伏せられているのに時折ふっと光をともしてわたしを見つめだしたりするその瞳には、とても、とても興奮させられるのに。
あなたが、あなたのゆびを舐めている、だいたいはわたしの愛液を舐め取っている、(あるいは、それを付着させようとまだ濡れ足り無いわたしを宥めようとしている、)そちらの方が余程膣奥がきゅうぅと収縮するのは、……あなたのせいだと、言ってしまいたい。
最近では、もう、あなたが舌を覗かせる、それだけでわたしを興奮させられるとどうやら知ってしまったらしいあなたは。
時折、意地の悪い戯れに興じては食堂や居室で、ときによっては出撃前の控え室で、わたしを高ぶらせては愉しそうな笑みを浮かべている。
戦闘に影響などさせはしないと、そう信頼してもらえているのは嬉しいけれど。
それとこれとは話が別です、と、もう四度程進言したにも関わらず聞き届けてはもらえなかったのだから、わたしにとって赤城さんが舌を出してご自分の指を舐めとる仕草は、もうどうしようもなく、情事への誘いに直結した事象なのだ。


ひ、……ん、………んっ、


宥めるように触れられているときさえ、悲鳴のような嬌声が混ざる痴態を晒しているときに。
あなたがちろりとご自分の下唇を舐めた、舌なめずり、した、ただそれだけで。
ごくごく小さな果てを迎えた、その痙攣があなたの、赤城さんの感情を少しぐらいは揺さぶったと実感できる表情を、あなたが、……嗚呼。
浮かべてくれているのが悪いんですよ。












--------------------------------------------------------------------------------------












inserted by FC2 system